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ここでは、汚泥の肥料化に関するニュースをいくつかピックアップしてご紹介します。業界の動向や反応について、ぜひチェックしてみてください。
北九州市上下水道局が開発した下水汚泥肥料「OH!DAY!北九州」が、成分分析などを経て肥料として登録されたニュースです。
北九州市上下水道局では元々、汚泥を乾燥させて燃料として再利用していましたが、肥料にもなることがわかり、市内の企業と共同で肥料化の研究を進めていました。「OH!DAY!北九州」はりん酸全量3.0%、窒素全量4.0%の成分を保証。2025年春の実用化を目指す方針です。
埼玉県では、下水汚泥の燃焼灰を原料とする肥料を開発し、「菌体リン酸肥料」として登録したことを2024年4月30日に発表しました。
「菌体リン酸肥料」は、微生物を使う下水処理の過程で発生した汚泥を燃やし、発生した燃焼灰を利用しています。農水省の規格に登録したことで他の肥料と混ぜて生産・販売ができることから、同県は肥料会社とともに商品化を目指すとしています。
2024年4月22日、国土交通省は下水汚泥の有効成分について、全国の下水処理場を対象にした初の調査結果を公表しました。全国108の下水処理場を対象に2023年度に実施。サンプルの汚泥を季節ごとに最大4回に分けて採取、分析した結果によると、脱水汚泥などを扱う77の処理場では、年間を通して3~8%のリン酸、窒素が5〜8%程度が含まれていることが判明。一方でカリウムは1%未満と少なく、同省は「カリウムを補う肥料と混合することが、有効な活用方法の一つ」だと指摘しています。
名古屋市ではもともと、下水汚泥の焼却灰をセメントの原料や固形燃料として再利用していました。しかし、国によって下水汚泥の肥料化が進められる中で、すでに作っている固形燃料をそのまま肥料に転用することを計画。同市港区にある専用の処理施設で1日約7トンの肥料を作り、年間1千トンの販売を目指しています。
汚泥肥料の活用について実証実験を共同で進める南安曇農業高校(安曇野市豊科)と県犀川安曇野流域下水道事務所(豊科田沢)は、2024年9月13日にコシヒカリを収穫しました。
汚泥肥料、化成肥料の量など条件の違う5区画(各1アール)でコシヒカリを育て、米の収量を比較。結果、最も収穫量が多かったのが汚泥肥料を使用した区画で、僅差で化成肥料の区画が続きました。
指導する今溝秀雄教諭は、「汚泥肥料の効果が化成肥料と同等であることが分かった。有害成分が残留していないか土壌分析なども行い、さらに実用化へ近づけたい」と話しています。
横浜市は、下水汚泥の肥料化に向けた取り組みとして、鶴見区の北部汚泥資源化センター内にリンの回収施設を建設しました。上下水道関連施設を持つ月島JFEアクアソリューション株式会社と共に汚泥肥料を製造。年間40トンの生産能力を持つ施設を活用し、国産肥料としての販売を目指す方針です。
佐賀市下水浄化センターでは、下水を浄化する過程で出る汚泥から作った肥料を2011年から販売していますが、国際情勢や円安の影響で化学肥料が高騰する中、2022年6月頃から汚泥肥料の購入者や販売量が急激に増えたそうです。
一般的な肥料が20キロ1,000円〜3,000円程度なのに比べ、佐賀市の汚泥肥料は20キロで40円。利用者からも「化学原料を使っていないところが魅力」と好評を得ています。
鹿児島市水道局では、国が新たに設けた規格に汚泥肥料「マグマソイル」を登録。販売を開始しました。既存の汚泥肥料「サツマソイル」と製造工程は変わらないものの、年4回以上の成分分析など、より厳しい品質管理を受けることで、他の肥料と交ぜて新しい肥料を生産できるようになっています。
マグマソイルは、窒素2.0%、リン酸2.5%の成分を保証。堀切一志課長は「肥料メーカーなど取引業者の拡大が期待できる。安定した販売につながれば」と話しています。
国土交通省は、公募で選定した19の下水道管理者(自治体)と、汚泥資源の肥料利用拡大に向けた課題と来年度以降の方針を議論する関係者会議(1/29・2/5開催)を告知しました。
国土交通省は、下水汚泥肥料を直接配布・販売している主な処理場と問い合わせ先の一覧を公開。6月には登録番号の追記など更新も行われました。
国土交通省は、「GARDEN 下水道—公園や緑地等における下水汚泥肥料の活用に向けて—」を公表。汚泥肥料の特徴・安全性、活用事例、製造者・ユーザーの声をまとめ、公共空間での利活用を後押しします。
長和町は、町内で配布してきた汚泥肥料「ながわ1号」について、PFOS・PFOA濃度が78μg/kgとする分析結果を公表。国資料と照らし「健康影響はないと考えられる」としつつ、住民の安心確保のため当面の配布停止を決定しました。
国土交通省は、47の下水処理場の汚泥・燃焼灰を対象に、肥料等試験法による重金属・肥料成分の分析を実施し、肥料としての適否や傾向を整理した資料を公表しました。
日本下水道協会は、下水道資源を活用して生産した農作物等の愛称「じゅんかん育ち」を商標登録し、所定手続により無償使用が可能となる使用規約を公表しました。
国土交通省は、重金属・肥料成分の分析支援事業および汚泥肥料の大規模案件形成支援事業の支援団体・処理場を選定したと公表。具体案件の形成加速を図ります。
宮城県は、流域下水道で発生する汚泥の肥料化事業に2026年度から乗り出す方針を示し、焼却費やCO2排出の削減を狙うとともに、野菜の試験栽培にも着手しています。
日本下水道協会は、2025年9月末時点の「じゅんかん育ち」商標使用者リストを公表しました。普及状況の把握に役立つ情報です。